トイレリフォームの知識

タンクレストイレのリフォーム費用~マンション編~


リフォーム工事の中でも
優先度が高いことの多いトイレ。

最近では、トイレの空間を広く見せる
ことのできるタンクレストイレの
人気が高まっています。

タンクがないことで限られた
トイレの空間を有効利用できる
タンクレストイレですが、
リフォーム工事にかかる費用についても
しっかりと確認しておきましょう。

また、
マンションではタンクレストイレを
設置できない場合や、器具を導入
しなくてはならない場合があります。

今回は、リフォームでタンクレストイレ
の導入にかかる費用やその内訳、
マンションでタンクレストイレを
導入する際の注意点について
解説していきます。

タンクレストイレの
リフォーム費用と内訳

トイレリフォームでタンクレストイレを
導入するときにかかる費用は、
トイレ本体代とリフォーム工事費
に分けられます。

施工会社によっては
古いトイレの処分費用などを
含まない場合もあるため、
工事にかかる合計の金額を
しっかりと確認することが大切です。

タンクレストイレの
本体価格

タンクレストイレを製造しているのは、
LIXIL(INAX)、TOTO、Panasonicの
3社です。

トイレ本体の価格はメーカーによって
異なりますが、売れ筋商品の価格は
以下のとおりです。

・LIXIL(INAX)
「サティス」サティスSタイプ・S6
公式サイト表示価格:244,000円~
平均価格:17万円~19万円

・TOTO「ネオレスト」 RH2W/CES9878 
公式サイト表示価格:389,000円
平均価格:22万円~25万円

・Panasonic
「新型アラウーノ」タイプ3
公式サイト表示価格:275,000円
平均価格:15万円~19万円

※平均価格は大手通販サイトや
リフォーム施工会社のサイトを
参考にしたものです。

タンクありのトイレ
との差額

タンクレストイレは
同機能のタンク式トイレと比べて、
メーカー希望小売価格で7万円~10万円
高くなっています。

価格が高くなる理由には、
タンクレストイレには新しいモデルが
多く、節水、消臭など機能面で
優れていることが挙げられます。

タンクレストイレの
リフォーム施工費

リフォームの工事費は、
トイレ本体をリフォーム会社で
購入することを前提として
掲げられているものがほとんどです。

そのため、トイレ本体を通販などで
購入して取り付けのみを依頼する
場合には金額が大きく変わって
くることが考えられますので
注意しましょう。

便器を交換するだけなら、
設置費、解体費、古いトイレの処分費を
含んでも工事費は2~3万円程度が
相場です。

床の貼り替え

床に古い便器の跡が残るため、
ほぼ必須となります。

クッションフロアへの張り替えなら
2~3万円、

フローリングへの張り替えなら
3~6万円が相場です。

和式からタンクレストイレに
変更する場合には大がかりな工事を
行うことが多く、
プラス10万円~20万円がかかります。

壁の貼り替え

トイレを新しいものに取り換える
にあたって、給水位置が変わる場合や
壁に汚れが目立つ場合には
壁紙の張り替え工事を行います。

使用する壁紙によっても異なりますが、
2~3万円が相場です。

壁紙の張り替えはDIYでできるのでは、
と思う人も多いかもしれません。

しかし壁紙は波打ってしまう、
継ぎ目が目立つなどの失敗例も
多い箇所ですので、できるだけプロに
任せるのが良いでしょう。

手洗いの取り付け

タンクレストイレには手洗い器が
ついていないため、これまで
タンク式トイレに付属している
手洗い器を使用していた場合には
手洗い場を新設する必要があります。

家族だけなら洗面所を使うことにしても
良いかもしれませんが、手洗い場がない
ことで来客時に困るという声も多いため
予算の範囲内ならば設置することを
おすすめします。

手洗い場の新設には、
手洗い器本体の価格+工事費用
がかかります。

手洗い器の相場はシンプルな
ボウルタイプで3万円~
(設置用金具など必要な備品を含む)、
キャビネットタイプでは10万円~。

工事費用の相場は配管工事を含めて
6万円~となっています。

収納の取り付け

機能的なだけでなく見た目の美しさも
人気の理由であるタンクレストイレ
ですが、収納と組み合わせて

掃除用具やトイレ用品のストックを
隠すことで、より洗練された空間を
作ることができるでしょう。

各メーカーからはシステムトイレ
と呼ばれる、タンクレストイレ・
キャビネット型収納・手洗い器が
一体となったユニットが
販売されています。

システムトイレはセミオーダー式で
トイレの広さに合わせての
リフォームができるためトイレの狭さ
が気になる人にもおすすめです。

マンションで
タンクレストイレリフォーム
するときの注意点

マンションでは建物の性質上、
高層階ほど水圧が低くなります。

タンクレストイレは水を貯めておかずに
水道からの水を直接流すため、
水圧が一定の基準を満たしていないと
1回の洗浄で流れ切らない、詰まりの発生
などのトラブルが起こることも。

水を流す回数が多くなれば、
せっかく節水機能がついていても
かえって水道代がかかってしまいます。

しかし最近ではマンションや
戸建ての2階など、低水圧の場合でも
設置できるタンクレストイレが
登場しています。

戸建ての1階と比較すると選択肢は
少なくなってしまいますが、
低水圧用のPanasonic「アラウーノ」や
加圧装置に対応している
INAXの「サティス」等は設置可能です。

また、一般的なリフォーム会社では
工事前に水圧の確認を行います。

測定を行わず取り付けを勧められる場合
には注意しましょう。

また、リフォーム会社に相談する前に
自分で測定してみたいという方は、
測定器を使用する方法以外にもバケツを
使って簡易的に水圧を測定する方法が
ありますので、試すと良いでしょう。

まとめ

今回は、マンションのトイレを
タンクレストイレにリフォームする
際にかかる費用と内訳、
導入時の注意点について解説しました。

リフォームの費用は業者によって
大きく異なりますが、価格だけではなく
信頼性や実績を重要視して選ぶことで、
満足のいくリフォームが実現できるはず
です。

料金の相場やタンクレストイレならでは
の注意点をしっかりと確認し、
トイレがより良い空間となるよう
計画を練っていきましょう。